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  • 2024.8.3(最終更新日:2024.8.11)

    <電気通信>配管工事/施工管理上の留意点

    電気通信工事・電気工事において「配管」は、電線やケーブルを適切に収納し、保護するために欠かせない材料です。ここでは配管工事の主な施工管理上の留意点について配管の種類別に解説していきます。

    配管の種類

    金属管
    文字通り金属製の配管のことで、乾燥、湿気、水気のあるような場所でも接続部に防湿・防水処理を施すことで制約を受けることなく敷設が可能なため、適用性が高い施工方法です。

    合成樹脂配管(VE管・PF管・CD管)
    硬質塩化ビニル、難燃ポリエチレン製の配管で、可とう性(しなやかにたわむ性質)を持つものと持たないものがあります。

    ・VE管(硬質ビニル電線管)
    可とう性がなくまっすぐの配管で主に屋外で使用される。熱加工で曲げることができる。
    「合成樹脂配管」という場合はVE管を指すことが多い。

    ・PF管(合成樹脂可とう電線管)
    可とう性があるしなやかにたわむ配管で、屋内ではPFS管、屋外ではPFD管といった使い分けが一般的で、グレーやベージュ色のものが多い。

    ・CD管(合成樹脂可とう電線管)
    可とう性があるしなやかにたわむ配管であるが、PF管よりも外径がほそく自己消火性や対候性がない。オレンジ色で安価。

    ・HIVE管(耐衝撃性硬質ビニル管)
    可とう性がなくまっすぐの配管でVE管よりも耐衝撃性能を高めた配管。

    金属管と合成樹脂配管の施工管理上の留意点

    「金属管・合成樹脂配管/金属製電線管の露出施工」
    ・管の曲げ半径は管内径の6倍以上とし曲げ角度は90°を超えてはいけない。

    地中配管の施工管理上の留意点

    地中に電線管を埋めて電線を通す工事のことで、埋設配管とも呼ばれます。地中埋設用の配管材には、「波付硬質ポリエチレン管(FEP)」があります。

    「波型硬質合成樹脂管(FEP管)の地中埋設」
    ・掘削した底盤は、充分に突き固めて平らかつ滑らかにする。

    配管の接続の施工上の留意点

    「配管相互の接続」
    配管相互の接続は、適合するジョイントボックスまたはカップリングにより行う。

    貫通処理の施工管理上の留意点

    防火区画とは?
    防火区画とは、火災時に火炎が急激に燃え広がることを防ぐために、建物内を一定の基準によって分けた区画のことです。
    防犯カメラ・監視カメラの設置工事時も防火区画をまたがって配線を行う必要がある際は、防火区画を貫通し通線します。貫通作業後には延焼が発生しやすくならないように適切に貫通処理を行う必要があります。

    「電線等の防火区画の貫通」
    金属管が貫通する場合、金属管と壁等の隙間に、モルタル、耐熱シール材等の不燃材料を充填する。

    モルタルは、砂とセメントと水を練り混ぜて作る建築資材、耐熱シール材は耐火構造のコーキング材のことです

    「配管路の外壁貫通」
    ・屋内に水が浸入しないように管の先端を下向きにするなどの防水処理を行う。

    「コンクリートの穴開け(貫通口)」
    ・作業は、建造物損傷や作業中のはつり殻や埃の飛散など周囲に悪影響を及ぼさないように慎重に行う。

    「引込口の防水処理(架空引込み)」
    ・外部貫通部の電線管との間をモルタルで充填し、貫通部の配管は貫通部より建屋の内部を高く傾斜させ水の侵入を防ぐ。

    「引込口の防水処理(地中引込み)」
    ・水切りつばは、点溶接ではなく全周溶接とし、スリーブ・防水鋳鉄管(ちゅうてっかん)の水勾配は外下りとする。

    更に詳しい配管工事の施工管理上の留意点は、「国土交通省「電気通信設備工事共通仕様書」はこちらからご覧になれます。
    https://www.mlit.go.jp/tec/it/denki/gijyutukijyun.html