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  • 2024.3.2(最終更新日:2025.2.21)

    <電気通信>光ファイバ通信とは?基本要素や特性について解説

    ここでは、電気通信工事施工管理技士試験にも出題される、光ファイバ通信の基本要素や特性について解説します。

    電気通信工事施工管理技士は国土交通大臣の指定機関が実施する国家試験の合格者に与えられる国家資格です。電気通信工事施工管理技士には、電気通信工事の現場で施工計画・工程管理・安全管理・技術者の監督など電気通信工事の施工管理に関わる幅広い知識が求められます。​

    光ファイバとは

    光ファイバーは、細いガラスやプラスチックの線を使って、光の信号でデータを送る通信技術です。電気信号ではなく光を利用するため、高速・大容量・長距離の通信が可能になります。光ファイバの構造は、コアと呼ばれる芯とその外側のクラッドと呼ばれる部分、それらを覆う被覆の3重構造になっていて、クラッドよりもコアの屈折率を高くすることで、全反射や屈折によりできるだけ光を中心部のコアにだけ伝播させます。

    近年、情報通信技術の進化は著しく、その中でも光ファイバ通信は特に注目を集めています。光ファイバ通信は、情報を光のパルスとして伝送する先進的な技術であり、これによって高速かつ大容量なデータ転送が可能になりました。長距離配線が可能でノイズを発生させないという特性があるため防犯カメラシステムの配線としても活用されています。

    光ファイバ通信の基本要素

    光ファイバ通信を行うには、送信側で電気信号を光信号に変換し、受信側で到着した光信号を電気信号に戻す逆変換が求められます。このように、データを伝送する際に最適な電気信号に変換することを変調といいます。

    光ファイバケーブルの種類と特徴

    光ファイバーケーブルには「シングルモード」と「マルチモード」があります。モードというと、ソフト的な設定値のイメージがありますが、光ファイバのモードは製造時に決定されるハード的な仕様のことで、光信号の経路のことを指します。どちらもモードもクラッドの外形は125µmです。

    シングルモード

    単一の光信号が、コア(光ファイバケーブルの中心部)を反射を起こさず一直線に進みます。反射損がないため、マルチモード光ファイバと比べて伝送損失が小さくなり、長距離伝送に向いています。

    マルチモード

    複数の光信号がコアとクラッドの境界線で販社を繰り返しながら進みます。
    ステップインデックス型(SI)とグレーデッドインデックス型(GI)の2種類があります。

    光ファイバケーブルの損失特性

    光ファイバの長所として伝送損失が少ないことがありますが、これはあくまでLANケーブル配線等と比較した場合の話であり、光ファイバといえども伝送損失が発生する要素があります。

    光損失の種類

    レイリー散乱損失

    光ファイバ中の屈折率の揺らぎによって光が散乱するために生じる損失

    吸収損失

    光ファイバ中を伝わる光が光ファイバ自身に吸収され熱に変換されるために生じる損失

    接続損失

    光ファイバを接続する場合に、軸ずれや分離等によってコア同士が完全に均一に接続されない場合、一方のコアから出た光の一部が他方のコアに入射できず放射されて生じる損失

    マイクロベンディングロス

    光ファイバに側面から不均一な圧力が加わると、光ファイバの軸が曲がることで生じる損失

    構造不均一性による損失

    光ファイバのコアとクラッドの境界面の凹凸により光が乱反射され、光ファイバ外に放射されることにより生じる損失

    光ファイバケーブルの心線接続

    低損失で長距離大容量の伝送が実現できる等メリットの多い光ファイバですが、必ずしもメリットばかりでなく、弱点の一つに接続部の処理があります。簡単な工具で圧着処理ができるLANケーブルと違い、光ファイバの接続は奥が深く専用工具や熟練した技術が必要になります。

    光ファイバの接続技術は、大きく分けると「永久接続」と「着脱可能な接続」に分類されます。

    融着接続

    光ファイバを加熱し融解させて、光ファイバ同士の心線を一体化させる方式

    メカニカルスプライス(機械接続)

    接続部品のV溝に光ファイバを両側から挿入し抑え込んで接続する方法で、抑え部材により光ファイバ同士を固定する方式

    接着接続

    工学接着剤を用いて光ファイバ同士を接着する方式

    光コネクタ接続

    着脱が容易な光コネクタを用いる方式

    光ファイバの伝送特性試験

    光ファイバ伝送の損失を測定するには、下記のような方法があります。

    カットバック法

    入射地と末端地点の2つのパワーを測定する方法

    OTDR法

    光ファイバの片端から光パルスを入射し、その光パルスが反射して帰ってくる光の強度から損失を測定する方法

    挿入損失法

    原理はカットバック法と同様であるが、両端にコネクタがある光ファイバケーブルの測定に適用する方法

    位相法

    波長の異なる複数の光源で各波長における光信号の位相変化量から波長分散値を求める方法

    同軸ケーブルやLANケーブルでは、距離が制限されるような広範囲へ防犯カメラシステムを設置する場合には、光ファイバを敷設して設置します。4Kや8Kの高解像度映像も、帯域の広い光ファイバなら安定して伝送が可能で、遅延やノイズの影響が少なく、クリアな映像を確保できます。