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2023.9.19(最終更新日:2025.3.7)
<施工管理>防犯カメラの品質管理について解説
ここでは、電気工事/電気通信工事施工管理技士試験にも出題される、品質管理の基本について解説します。
電気工事/電気通信工事施工管理技士は国土交通大臣の指定機関が実施する国家試験の合格者に与えられる国家資格です。電気工事/電気通信工事施工管理技士には、現場で施工計画・工程管理・安全管理・技術者の監督など電気工事や電気通信工事の施工管理に関わる幅広い知識が求められます。
防犯カメラ品質管理の基本
品質管理は、現場のみに任せるのではなく、企業としての経験を活用し組織的に行います。品質確保のためには検査を厳しく行うことだけでなく、「工程の最適化=プロセス管理」を行うことが重要で、後工程よりも前工程に管理の重点を置きます。
品質マネジメントシステム規格ISO9000ファミリー
ISO9000ファミリーとは、顧客満足を高めるための品質マネジメントシステムで、ルールやマニュアルを継続的に正しく改善するために、使用される用語についても厳しく定義付けされています。
ISO9000用語の例
・プロセス
インプットをアプトプットに変換する相互に関連または作用する一連の活動のこと
・レビュー
目標を達成するための検討対象の適切性、妥当性、有効性を判定すること
・トレーサビリティ
対象となっているものの履歴や所在を追跡できること品質管理の手法
品質管理には「QC7つ道具」と呼ばれる図表があります。
1.パレート図
不具合項目の発生件数を大きい順に左から並べた棒グラフと、その累積率を折れ線グラフで表した図。重点的に管理すべき不具合項目を把握できます。
上図のパレート図から読み取れる内容
・不良件数の多さは、Aが一番多く、Fが一番少ない。
・工事全体の不良件数は50件・Aの不良件数が工事全体の約半数を占めている
・工事全体の不良件数を効果的に提言するには、Aの項目を改善すればよい
・B(約15%)とC(約5%)を改善すると、工事全体の約20%の不良件数が改善できる。2.ヒストグラム
データの範囲の区画ごとの度数を並べた柱状図で、データの全体分布譲許や規格の上限・下限から外れている度合いを把握できます。飛び離れた品質特性値を持つ、離れ小島型のヒストグラムの場合は、測定値の誤りがないか等調べる必要があります。
品質特性値(測定値)の平均値の算出
測定値 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 度数 0 0 0 2 6 10 9 3 0 0 0 1 0 0 0 それぞれの測定値と度数を掛け合わせ、各値を合計し、度数の合計値で割る
1x0=0、2x0=0,3x0・・・測定値15まで計算し、合計すると197
度数の合計は31のため、197÷31=約6.43.特性要員図
特性(結果)と要因(原因)の関係を体系的に表した魚の骨ような図で、不具合原因の追求のために用いられます。
4.散布図
2つの特性を横軸と縦軸に取り、測定値をプロットした図で、2つの特性の相関関係の検討のために用いられます。
5.管理図
連続した観測値を時間順やサンプル番号順に折れ線に下図で、工程が安定状態にあるかどうか視覚による判断が可能です。
6.チェックシート
検査結果等の記録用紙のことを言います。
7.層別
データを層別ごとに分けることで、データの特徴をつかみやすくする手法のことです。
測定器の種類
品質管理において検査や保守を行う測定器は必要不可欠な存在です。ここでは主要な測定器の種類とその機能について解説します。
Set up sync of the oscilloscope in the laboratory 周波数カウンタ
電子回路で発生している周波数を計測するためのデジタル機器のこと。
オシロスコープ
入力した信号の電圧の変化を時間の関数として視覚的に表示する電気計器のこと。表示される波形から、振幅・周波数・時間間隔などの値を得ることができます。
スペクトラムアナライザ
信号に含まれている周波数成分の大きさの分布を調べる測定器のこと。横軸を周波数に縦軸を信号の強度として表示します。テレビ電波の受信状況の調査に使用されます。
デジタルマルチメータ
電圧、電流、抵抗などの基本的な測定機能を1台にまとめた汎用測定器
品質管理は、電気通信工事の安全性や信頼性を確保し、長期的な運用を支える重要な要素です。適切な施工計画の立案、工程ごとの品質チェックや測定器による適切なテストにより、高い品質を維持することが求められます。例えば、光ファイバ工事ではOTDR(光パルス試験機)を用いた損失測定や接続部の評価、LAN工事ではケーブルアナライザを使用して伝送特性の確認、無線通信設備ではスペクトラムアナライザやサイトマスタを活用した電波環境の測定が求められます。これらの測定器を適切に運用し、得られたデータを基に施工の品質を確保することが、電気通信工事施工管理技士としての責務です。技術の進歩に対応しながら、正確な測定と品質管理を徹底し、安全かつ高品質な通信インフラを支えていきましょう。