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  • 2024.1.10(最終更新日:2024.1.10)

    電波の見通しとは何か?電波の種類や特徴について解説

    電波の見通しとは?

    電波の「見通し」とは、送信者と受信者がお互いに見えている状態のことです。人間の目では見える距離に限界がありますが、電気通信では送受信間に障害物がない形を「電波の見通し」と呼んでいます。

    電波の種類

    電波法では、300万MHz以下の周波数の電磁波を電波と定義しています。周波数が低くなるほど、直進性が弱く情報伝送容量が小さくなります。

    また、周波数が高いほど降雨による減衰が大きくなります。

    電波の種類によって、特徴や用途が異なります。

    電波の種類 波長 周波数 特徴
    VLF 超長波 100km 3kHZ ・地表面に沿って山をも越える
    LF 長波 10km 30kHz ・昔の電信用、今はあまり使われない
    MF 中波 1km 300kHz ・安定していてAMラジオに使われている。約100kmに形成されるスポラディックE層に反射して電波を伝える
    HF 短波 100m 3MHz ・船舶通信、アマチュア無線に使われる
    VHF 超短波 10m 30Mhz ・FMラジオ等業務用移動通信に幅広く利用されている
    ・テレビ放送ではアナログ時代に使われていた
    ・山や建物の影にも回り込んで伝えることがある
    ・見通し距離での直接波で伝える
    ・通常は電離層を突き抜け宇宙へと進むが突発的にスポラディックE層が発生すると遠くまで伝えることがある
    ・グランドプレーンアンテナや八木アンテナ等が使われる
    UHF 極超調波 1m 300Mhz ・小型のアンテナと送受信設備で通信できる
    ・携帯電話、地上デジタルテレビ放送等に利用されている
    SHF マイクロ波 10cm 3GHz ・直進性が強い
    ・衛星通信、衛星放送、無線LAN、気象レーダー等に利用されている
    ・パラボナアンテナが使われることが多い
    雨が降ると減衰が大きい(水蒸気による減衰より大きい)
    EHF ミリ波 1cm 30GHz ・短距離の簡易無線等に使われている
    ・雨が降ると減衰が大きい
    THF サブリミ派 1mm 300GHz ・巨大な無線設備が必要で水蒸気による吸収が大きいため通信用としてはほとんど利用されていない
    ・雨が降ると減衰が大きい
    スポラディックE層とは?

    春から夏ごろにかけて、主に昼間に上空約100km付近に局地的・突発的(スポラディック)に発生する特殊な電離層で、この電離層の電子密度が極度に高い場合は、F層でも反射できないVHF帯の電波をも反射するという特殊な性質がある。E層の存在は数十年前から知られ、垂直構造は理解されているものの、水平分布は観測が難しく、現在でもよく理解されていない不思議な電離層です。

    フェージングとは?

    無線局の移動や時間経過により、無線局での電波の受信レベルが変動する現象のことで、「衰調」(すいちょう)とも言います。

    例えば、携帯電話では、中継局との位置関係により中継局から発射される電波が干渉し受信レベルが変動することがあり、最悪の場合には、通話が途切れる恐れもあります。

    フェージングはその原因により多数の種類が存在します。

    フェージングの種類
    フェージングの種類 原因
    偏波性フェージング 電波が大地や建物に反射して受信レベルが変化するため
    吸収性フェージング 周波数が10GHzを超え、天候や水蒸気によって吸収・散乱されるため
    干渉性フェージング 送信点から放射された電波が2つ以上の複数の異なった経路を通り、距離に応じて位相差をもって受信点に到達するため
    跳躍フェージング 電離層の変動に伴って跳躍距離が変化するため
    K形フェージング 地球の等価半径係数が変化するため